超高利回りアパート投資の秘密
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監修者

株式会社Riel 代表取締役
坂口 卓己(サカグチ タクミ)
宅地建物取引士として年間68棟の販売実績を誇り、東京都渋谷を拠点に新築アパートの企画開発から資金計画、満室運営、出口戦略まで一貫支援。豊富な現場経験と最新市況データを融合し、信頼とスピードを重視したサービスで投資家一人ひとりに最適な資産形成プランを提案する不動産投資のプロフェッショナル。
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アパート投資を始めたいけど、減価償却ってどう計算するの?構造によって節税効果が変わるって本当?
アパート投資で毎年の税金を左右する最大の経費項目が「減価償却費」です。木造なら22年、鉄骨造なら34年、RC造なら47年と、構造によって償却できる期間も年間の金額もまったく違います。
この記事では、アパートの減価償却費の計算方法を構造別に具体的なシミュレーション付きで解説します。新築・中古それぞれの耐用年数の考え方から、損益通算を使った節税の仕組み、さらに減価償却が終わった後に訪れる「デッドクロス」への対策まで、アパート投資家が知っておくべき内容をまとめました。
まず「減価償却ってそもそも何?」という基本から押さえましょう。ここを理解しておくと、後の計算やシミュレーションがスッと頭に入ります。
減価償却とは、建物のように長期間使う資産の購入費用を、一括ではなく耐用年数にわたって少しずつ経費計上していく会計処理のことです。
たとえば5,000万円の木造アパートを買ったとしても、5,000万円をその年だけの経費にはできません。木造の法定耐用年数は22年なので、22年かけて毎年少しずつ経費にしていく。これが減価償却の基本的な考え方です。
ここで重要なのが、減価償却費は実際にお金が出ていかない「帳簿上の経費」という点。ローンの返済や修繕費と違い、手元のキャッシュは減りません。それなのに所得を圧縮して税金を減らせるので、不動産投資の最大の節税手段と言われています。
アパート投資のキャッシュフロー(手残り)は、家賃収入からローン返済・管理費・税金などを差し引いて決まります。このうち税金の額を左右するのが減価償却費なんです。
家賃収入 ー 経費(管理費・修繕費・ローン利息など)ー 減価償却費 = 不動産所得
→ 減価償却費が大きいほど不動産所得が減り、所得税・住民税が下がる
→ 税金が減った分、実際の手残り(キャッシュフロー)が増える
つまり、同じ家賃収入・同じローン条件でも、構造が違えば減価償却費が変わり、最終的な手取りに差が出ます。だからこそ、物件を選ぶ段階で「この構造だと毎年いくら償却できるのか」をシミュレーションすることが大切なんですね。
アパートの減価償却費を計算するには、まず「法定耐用年数」と「償却率」を知る必要があります。この2つは建物の構造ごとに国税庁が定めているので、一覧表で確認しておきましょう。
住宅用アパートの法定耐用年数と定額法の償却率は以下のとおりです。
| 構造 | 法定耐用年数 | 定額法の償却率 | 建物価格5,000万円の場合の年間償却額 |
|---|---|---|---|
| 木造 | 22年 | 0.046 | 約230万円 |
| 軽量鉄骨造(骨格材3mm以下) | 19年 | 0.053 | 約265万円 |
| 軽量鉄骨造(骨格材3mm超4mm以下) | 27年 | 0.038 | 約190万円 |
| 重量鉄骨造(骨格材4mm超) | 34年 | 0.030 | 約150万円 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 47年 | 0.022 | 約110万円 |
ポイントは、耐用年数が短い構造ほど1年あたりの償却額が大きくなるということ。木造アパートは22年で償却が終わる代わりに、毎年の経費計上額が大きくなります。逆にRC造は47年かけてじっくり償却するため、年間の経費計上額は控えめです。



鉄骨造は骨格材の厚みで耐用年数が19年・27年・34年と3段階に分かれるので要注意。契約書や建築確認の図面で確認しましょう。
意外と見落としがちなのが、建物の「付属設備」を分離して減価償却できるという点です。
アパートの取得価額には、建物本体だけでなく給排水設備・電気設備・ガス設備・エレベーターなどの付属設備が含まれています。これらの付属設備は建物本体よりも法定耐用年数が短く、15年程度(償却率0.067)で設定されているものが多いんですよね。
つまり、建物本体と付属設備を分けて計上すれば、付属設備分は15年で早期に償却でき、経営初期の節税効果を高められます。ただし、分離計上するには売買契約書や工事明細に内訳が記載されている必要があるため、物件購入時に確認しておくのがおすすめです。
ここからは実際の計算方法を見ていきます。個人がアパートを所有する場合、建物の減価償却は「定額法」で行うのがルールです(届出なしの場合の法定償却方法)。計算式はシンプルなので、一度覚えてしまえば難しくありません。
新築アパートの減価償却費の計算式は以下のとおりです。
減価償却費 = 建物の取得価額 × 定額法の償却率
具体例で計算してみましょう。
【計算例】新築・木造アパート
建物価格: 5,000万円 / 構造: 木造(耐用年数22年・償却率0.046)
減価償却費 = 5,000万円 × 0.046 = 230万円/年
→ 22年間にわたり、毎年230万円を経費として計上できる
定額法なので、毎年同じ金額を計上していくだけ。非常にわかりやすい計算方法ですね。なお、年の途中で取得した場合は月割り計算になります。たとえば7月に取得したら、その年は6ヶ月分(230万円 × 6/12 = 115万円)の計上です。
中古アパートの場合、法定耐用年数をそのまま使うのではなく、残りの耐用年数を再計算する必要があります。計算式は築年数が法定耐用年数を超えているかどうかで変わります。
① 法定耐用年数を超えていない場合
耐用年数 =(法定耐用年数 − 経過年数)+(経過年数 × 0.2)
② 法定耐用年数を超えている場合
耐用年数 = 法定耐用年数 × 0.2
※ 計算結果の1年未満の端数は切り捨て、2年未満の場合は2年とする
たとえば築10年の木造アパートなら、(22年 − 10年)+(10年 × 0.2)= 14年。法定耐用年数22年を超えた築25年の木造なら、22年 × 0.2 = 4年で一気に償却できる計算になります。
中古物件は耐用年数が短くなる分、1年あたりの償却額が大きくなり短期的な節税効果は高いのが特徴。ただし償却が早く終わるため、その後の税負担増(デッドクロス)にも注意が必要です。この点は後ほど詳しく解説します。
減価償却できるのは「建物」の部分だけで、土地は減価償却の対象外です。そのため、アパートを購入したら取得価額を「建物」と「土地」に分ける必要があります。
按分方法は主に3つあります。
新築アパートの場合は建築費が明確なので按分に困ることは少ないですが、中古物件の場合は契約書に内訳がないケースもあります。その場合は固定資産税評価額の比率を使うのが一般的です。
ここからは、建物価格5,000万円という同じ条件で構造別の減価償却費を比較してみます。年間の償却額だけでなく、総償却額や投資初期のキャッシュフローへの影響も確認しましょう。
【条件】建物価格5,000万円 / 木造 / 耐用年数22年 / 償却率0.046
年間減価償却費 = 5,000万円 × 0.046 = 230万円
月あたり = 約19.2万円
償却期間 = 22年間
木造は年間230万円と3構造の中で最も償却額が大きく、毎月約19万円分の「見えない経費」が発生します。投資初期のキャッシュフローを厚くしたいなら木造が有利ですね。
【条件】建物価格5,000万円 / 重量鉄骨造 / 耐用年数34年 / 償却率0.030
年間減価償却費 = 5,000万円 × 0.030 = 150万円
月あたり = 約12.5万円
償却期間 = 34年間
鉄骨造は年間150万円で、木造に比べると年間80万円ほど少なくなります。その代わり34年間にわたって経費計上を続けられるため、長期保有を前提とするなら安定感があります。
【条件】建物価格5,000万円 / RC造 / 耐用年数47年 / 償却率0.022
年間減価償却費 = 5,000万円 × 0.022 = 110万円
月あたり = 約9.2万円
償却期間 = 47年間
RC造は年間110万円と最も控えめ。ただし47年間ずっと経費計上できるので、超長期にわたって税負担を軽減し続けられる点が強みです。
3つの構造を同じ建物価格5,000万円で並べると、違いが一目でわかります。
| 比較項目 | 木造 | 重量鉄骨造 | RC造 |
|---|---|---|---|
| 法定耐用年数 | 22年 | 34年 | 47年 |
| 定額法の償却率 | 0.046 | 0.030 | 0.022 |
| 年間減価償却費 | 230万円 | 150万円 | 110万円 |
| 月あたり償却費 | 約19.2万円 | 約12.5万円 | 約9.2万円 |
| 年間償却費の差(木造比) | ― | ▲80万円 | ▲120万円 |
| 投資初期の節税効果 | ◎ 大きい | ○ 中程度 | △ 控えめ |
| 償却の持続性 | △ 22年で終了 | ○ 34年持続 | ◎ 47年持続 |



年間償却額の大きさで選ぶなら木造、長く安定した節税効果を求めるならRC造。投資戦略によってベストな選択は変わります。
減価償却費の計算方法がわかったところで、次は「具体的にどれくらい税金が減るのか」を見ていきましょう。ここがアパート投資の醍醐味でもあります。
アパート投資の節税効果は、「損益通算」という仕組みによって生まれます。不動産所得が赤字になった場合、その赤字分を給与所得など他の所得と相殺できるんです。
具体的にシミュレーションしてみましょう。
【節税シミュレーション例】
給与所得: 800万円 / 木造アパート(建物価格5,000万円)
不動産収支(帳簿上)
家賃収入: 480万円/年
経費(管理費・修繕費・ローン利息等): 200万円
減価償却費: 230万円
不動産所得 = 480万円 − 200万円 − 230万円 = 50万円
課税所得への影響
減価償却なしの場合: 給与800万円 + 不動産所得280万円 = 1,080万円
減価償却ありの場合: 給与800万円 + 不動産所得50万円 = 850万円
→ 課税所得が230万円圧縮される
→ 所得税率20%+住民税10%の場合、年間約69万円の節税効果
このケースだと、年間69万円の節税効果が22年間続きます。22年間の累計では約1,518万円もの節税になる計算。実際にお金が出ていかない経費で税金が減る、これが減価償却の威力ですね。
ただし注意点もあります。所得税は累進課税なので、本業の年収が高い人ほど節税効果は大きくなります。逆に課税所得がそれほど高くない場合は、思ったほど効果が出ないことも。自分の所得税率を把握したうえでシミュレーションすることが大事です。
先ほど触れた「建物と附属設備の分離計上」が、どれくらい節税に差を生むのか具体的に見てみましょう。
| 計上方法 | 建物一括で償却 | 建物+附属設備を分離 |
|---|---|---|
| 建物価格 | 5,000万円 | 4,000万円 |
| 附属設備価格 | (建物に含む) | 1,000万円 |
| 建物の年間償却費 | 230万円(22年) | 184万円(22年) |
| 設備の年間償却費 | ― | 67万円(15年) |
| 最初の15年間の合計償却費 | 230万円/年 | 251万円/年 |
| 15年間の差額 | 年間+21万円 × 15年 = 累計約315万円多く償却 | |
分離計上すると、最初の15年間は年間21万円多く経費計上でき、累計で約315万円分の上乗せになります。所得税率30%の人なら、15年間で約94万円の追加節税効果です。
ただし設備の償却が終わる16年目以降は、建物本体のみの償却になるため年間の償却額は減少します。短期的な節税を取るか、長期的に安定した償却を取るかはオーナーの投資方針次第ですね。
減価償却はいつか必ず終わります。そのとき何が起きるのかを事前に知っておくことが、アパート投資で失敗しないための重要なポイントです。
「デッドクロス」とは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態のこと。こうなると帳簿上は黒字でもキャッシュフローが悪化し、税金の支払いで手残りが減る「黒字なのに苦しい」状況に陥ります。
元利均等返済のローンを組んでいる場合、返済が進むほど元金返済額が増えていくため、どこかのタイミングで減価償却費を追い抜きます。
【デッドクロス発生の目安】
建物価格5,000万円 / フルローン / 金利2.0% / 元利均等返済
木造(耐用年数22年・ローン期間25年の場合)
減価償却費は年230万円で一定。ローン元金返済額は年々増加し、おおむね15〜18年目あたりでデッドクロスを迎える。22年目に償却が終了すると経費計上できなくなり、税負担が一気に増加。
RC造(耐用年数47年・ローン期間30年の場合)
減価償却費は年110万円と控えめだが、47年間にわたって計上可能。ローン期間30年を通じてデッドクロスが発生しにくい構造。
木造は短期間に大きく償却できるメリットがある反面、デッドクロスのリスクも早い段階で顕在化しやすいのが特徴です。
減価償却にはもうひとつ注意すべき点があります。それは、減価償却した分だけ売却時の「取得費」が減り、譲渡所得税が増えるという仕組み。
簡単に言うと、保有中に減価償却で税金を減らした分は、売却時にまとめて課税される可能性がある、ということです。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得価額 − 減価償却累計額)− 売却費用
たとえば取得価額5,000万円・減価償却累計額2,300万円(10年分)の木造アパートを4,500万円で売却した場合
譲渡所得 = 4,500万円 −(5,000万円 − 2,300万円)− 150万円 = 1,650万円
5年超保有(長期譲渡所得)の場合の税率は約20.315%
→ 譲渡所得税 = 1,650万円 × 20.315% = 約335万円
保有期間中の所得税率が30%以上なら、売却時の長期譲渡所得税率20.315%との差額分は結果的にお得になります。ただし保有中の節税額と売却時の税額を総合的にシミュレーションしておかないと、「思ったほど儲からなかった」となりかねません。
デッドクロスは事前の対策で十分回避できます。代表的な方法を整理しておきましょう。



新築木造アパートなら22年間は安定的に償却できます。その間にしっかりキャッシュを蓄えておくことが、デッドクロスに備える一番の基本です。
確定申告書の「収支内訳書(不動産所得用)」または「青色申告決算書」の減価償却費の欄に記入します。建物の取得価額・耐用年数・償却率・当年分の償却費を記載するだけなので、計算さえできていれば難しくありません。青色申告特別控除(最大65万円)と合わせて使うとさらに節税効果が高まります。
短期的な節税効果は中古のほうが大きいです。法定耐用年数を過ぎた中古木造アパートなら4年で一気に償却できるため、年間の経費計上額が非常に大きくなります。一方、新築は22年(木造の場合)かけて安定的に償却できるため、長期にわたって税負担を軽減できるメリットがあります。短期の節税か長期の安定か、投資スタンスに合わせて選びましょう。
減価償却が終わると帳簿上の経費が減るため、同じ家賃収入でも不動産所得が増え、税負担が重くなります。ただしローン返済が終わっていれば手残りは十分確保できるケースも多いです。税負担増が気になる場合は、売却して出口を取るか、新たな物件を購入して減価償却費を補う方法を検討しましょう。
土地は減価償却できません。土地は時間の経過によって価値が減少しない資産とされているためです。アパート取得時には購入価格を「建物」と「土地」に按分し、建物部分のみを減価償却の対象とします。
法人の場合、減価償却は「任意償却」になります。個人は毎年必ず定額法で償却する義務がありますが、法人は償却限度額の範囲内で自由に償却額を調整可能です。赤字の年は償却を減らして利益を確保し、黒字の年に多く償却して節税するといった柔軟な運用ができます。ただし法人化には設立費用や税理士費用がかかるため、総合的に判断することが大切です。
アパート投資で安定したキャッシュフローを実現するには、減価償却を正しく理解し、構造選びの段階からシミュレーションしておくことが欠かせません。
とくに新築アパートは、長期間にわたって安定した減価償却費を計上できるため、デッドクロスのリスクも管理しやすいのが強みです。利回り7%〜を狙える新築アパート投資で、減価償却を最大限に活かしたキャッシュフロー計画を立ててみてはいかがでしょうか。















